2014年11月23日日曜日

クライミングジャーナル #7

すごく、すごく面白い、クライミングジャーナル7号(1983年)。


○ファイナル・ゲーム グレン・ランドール
フリーソロの報酬はその危険に値するのか?ジム・コリンズ、チャーリー・フォーラー、ダンカン・ファーガスン、ジム・エリクスンの経験。どうしても目が行くのは、困難なフリーソロを実現した後に、家族を持ってフリーソロから離れたエリクスンの言葉。

「単独登攀はまさにロシア式ルーレットだよ。問題はどれだけの実弾を銃に込めたいかなんだお。華々しい登攀もいくつかはうまく成功できるが、つけ値を上げて本数を10や20に増やせば、もう自分自身に対する残りの勝算は減ってくる。今、自分の人生をより大切と考え、より多くの責任を持つようになった。僕はもうかつてやったような単独登攀はしない。」

ここでの「自分の人生」ってのは、家族や友人と行った他人にとっての自分の人生と理解すべきなのでしょう。それで思い出すのは、ステフ・デイビスのこと

Honestly, I believe that alpinism, free soloing and base jumping don’t mix with having kids. I have seen too many friends die and leave their children, and what children want are their parents. A parent can never be replaced. This summer my husband died on a wingsuit jump we were making together. I know that it can happen at any moment when you are moving in environments with death consequences. I think for a child, the loss of a parent is something that can never be eased, and I think people need to make choices. The truth is you can’t do it all in life, at least not at the same time. Sometimes you have to choose, and I think people live many lives over the course of our time here—if I were to have kids now, I would not base jump or free solo.

子を持つことと、フリーソロとは、相容れない。気をつけます。

その他にも盛りだくさん。

○奥秩父瑞牆山・不動沢の岩場(下) 同人友達クラブ
自作チューブショックすらない時代、《梅雨のためいき》ルートを開拓した際に、スクイーズ・チムニーで進退窮まって、ハンマーとジャンピングを引き上げてリングボルトを打った話しにシビレタ。

○親不知岩・虫歯クラックの登攀 森山議雄
チューブチョックのない時代の初登の記録。

○クライマーに見られる嫉妬に関する考察 ジム・コリンズ
これまた面白い。グランド・イリュージョンを登ったトニー・ヤニロのケース。

○小川山・廻り目平岩峰群最奥壁(仮称)あみだくじルート
1983年5月4日、高野啓介、浜島金司、鈴木真一、芝光則、安田秀巳、鵜沼誠ほか。

○小川山・しし岩ワイルドキャットルート〜西涸沢岩峰群第1岩峰
1983年6月19日、池学、鈴木俊六、安田秀巳、田中喜幸。

○瑞牆山・カンマンボロン中央洞穴ルート
1983年5月15日、伊藤忠男、榎田晴美、栗原俊雄。

○六甲山・不動岩・ハッピー・クラック、フライト・クラック

○傾山・正面壁鷲同人ルート

○マイ・ギア・ライフ 鈴木俊六

○ヨセミテガイド

○ビッグウォール・エルキャップ・サラテ・ウォール 前田徹

○ヨセミテのショートルート10選 

○ひと味違うパートナー 僕と私の・・・岩登り
越沢バットレスに通いつづけた夫婦の記録

○越沢バットレスのクライミングルート

○六甲山ゲレンデガイド
蓬莱峡の岩場、仁川渓谷の岩場

○ピッコロ・マンガート北壁

○確保のすべて

○その他記録
黒伏山・南壁中央ルンゼルート、南壁蒼山会ルート、南壁D凹角ルート初登者ライン(ハングしたまでフリー化)、南壁左方ルンゼ正面スラブ、焼石山・猿岩二の壁医大ルート〜KGカンテ、明星山・P6マニュフェスト〜フリースピリッツ〜クィーンズ・ウェイ、谷川岳一ノ倉沢・烏帽子奥壁ディレッティシマルート、二の沢右壁〜ドーム壁横須賀ルート、幽ノ沢中央ルンゼ中尾根フランケルート(仮称)開拓〜左方ルンゼ下降〜中央壁実践ダイレクトルート。

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