2017年6月24日土曜日

ROCK & SNOW #29

ロクスノ29号(2005年)。

先日登った、と言っても片方は登るのには失敗した、小川山・烏帽子岩本峰西面と裏烏帽子の発表記事を改めて読んでみた。

裏烏帽子は、北山真さんを中心に開拓された。王冠岩の探索に失敗した敗退の最中に発見されたそう。「ボルトの使用も通常の8割程度に抑え、私が初めて小川山で登ったあの頃、80年代前半のテイストに仕上げたつもり」とのこと。もっとも、ロケットマンに関しては、2ピッチ目のボルトは不要ではないかとの意見もあり、僕も、弱点から逸れる強引なラインだと思った。上に続くクラックが脆いのか、汚れていたのか、あるいは一段上に上がるとトラバースに難ありなのか、どんな理由であのラインになったのか、気になるところ。ただ、「花崗岩のあらゆる典型(ワイド以外)を1カ所で味わうことができる」素晴らしいエリアであることは、間違いがない。

烏帽子岩本峰西面は、大岩夫妻を中心に開拓された。「純一がいつものように暇になるとうろうろと歩き回って壁を探しているうちに見つけた」そうだ。同時期にすぐ近くの岩が別のグループによって別のやり方で発見されたのが面白い。この時点では、ザ・ラストリゾートは登られておらず、その初登は2011年まで待たねばならない。何故に大岩夫妻ともあろうベテラン開拓クライマーがこのラインを見過ごしたのか。あるいは、クラックでグレードも高くないので、登るに値しないと判断したのだろうか。現在、トポの上では烏帽子岩本峰西面のナチュラル・プロテクションのルートはザ・ラストリゾートのみだが、なんかようかいもオールナチュプロで登れるとの情報がある

どちらのエリアも、また再度訪れる価値のあるエリアだ。

その他、盛りだくさん。

○日産・エクストレイルの広告
この時期はクライミング界は羽振りが良かったのかもしれない。

○平山ユージによる空知(カラチ)5.14d

○久須美ボルダー・バトルゾーン崩壊の報告
木の根が入った岩はまずい。

○山井泰史・ポタラ峰北壁単独初登攀

○野口啓代インタビュー

○デナリ南壁「デナリ・ダイヤモンド」第3登、ハンティントン南西壁新ルート「志士」 横山勝丘・一村文隆
「『ボルト』。この記述ひとつで、どれだけそのクライミングの旨みが失われてしまうことだろう。それは、ボルトの存在もさることながら、その情報ひとつで、自分のクライミングが制限されてしまうかもしれないからだ。もしそこにボルトがなかったら?登攀終了?ボルトを打つ?バカげてる。ボルトでなくたってそうだ。(例えばトポなどから)与えられた情報をそのまま壁に求める。地形、支点、氷の有無、グレード……。それはもはや壁を登るのではなくて、ルート図を登る行為にほかならない。僕はそんなクライマーになりたくない。」
「海外ではとうの昔に行われていたし、われわれのレベルは遠く世界に及ばない」状況にあった日本のアルパイン・クライミング。それを、ジャンボさんが、一人ではないけれど、世界でもトップレベルの水準に引き上げた。その源となる思いをこうやって読むことができるのは、素晴らしいことだ。

○FATIMA マリの岩峰群

○A DAY IN LIFE 小笠原浩・鏡子

○OLD BUT GOLD 第11回 大聖堂

○クロニクル
瑞牆・カンマンボロン、Xanadu(5.9)、Joker(5.12c).

○登別港のボルダー 吉田和正
いわゆる、アヨロ・ボルダー。多分僕の大好きな岩質、砂浜の平らなランディング、海。味のある手書きのトポを持って、一度は訪れたい。

○「ブラックホークダウン」を登って 柴田MAX晃一

○山口県・霜降山・観音岳ボルダー

○日本の板場を斬る! 甲府ピラニア

○ハードコア人体実験室 第8回 新井裕己
ケトジェニックダイエット

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