2017年10月2日月曜日

苔ジャム&B1フィンガー@クラック地獄から三段ルーフの瑞牆

再び三段ルーフに取り組もうかとぼんやりと考えていた週末、sjさんにお誘いいただき、瑞牆で登ることになった。行き先は好きに決めていいよと言うことで、不動の拳に行きましょうと言いかけたけど、クラック地獄。他の誰かと一緒に登る機会はあまりないので、こう言う時は自分がやりたいことより、その人から何を学びたいかでエリアを選ぶのが正解だ。

この日は瑞牆全体が湿気に包まれていて、アプローチであっという間に疲労に襲われる。初夏にはロープソロで鍛えられていたアプローチ力は、このところ歩いていなかったせいですっかり衰えてしまったようだ。

まずは苔ジャム(5.10a)。トポにはプロテクションはキャメ1番から3番まで2セットとある。キャメ1番から3番までとヘリウム・フレンズ4番と、DMMトルクナッツ1セットで登ることにした。DMMトルクナッツはいわゆるヘキセンで、パッシブプロテクションの一種だ。一応パラレルなクラックにも効くことになっているが、果たしてどこまで信用できるかは僕にはわからない。使わないことには使えるようにはならないので、積極的に使うようにしている。DMMトルクナッツは4つセット。それぞれに1枚のビナをセットして、それを別の1枚のビナでまとめてギアラックにかける。終了点の様子もわからないので、長めのスリングを複数とヌンチャク2本を持って、クライム・オン。

ワイド成分たっぷりの素晴らしいクラックだ。途中の細い木をつかんだのが僕の弱いところだが、自然物は全部使う主義なので、まあいいだろう。木の上のオフウィズスを抜けテラスに乗り上がると、左の壁にフレアしたワイドクラックが走っている。いかにも登ってくれという様子だったので、登る。オフウィズスを抜けたテラスの上には立派な木が生えていて、これを終了点とした。終了点を作って下降するときには、ギアラックにはトルクナッツをまとめていたビナが1枚残っていただけだった。あぶないところだったが、最適なプロテクションの選択とセットができたとも言える。この辺りの評価は微妙なところだ。ともかくオンサイト。

なお、下降時に上部のクラックにロープが吸い込まれスタックしてしまった。途中のテラスの木に回収したスリングを巻いてロープを離して下降できたが、要注意。今回は後に登ったsjさんが回収してくれたが、後続がいない場合は懸垂で降りた方がいいかもしれない。

午後はB1フィンガー。フィンガーと名付けられているが僕にとっての核心はフレアしたシンハンドだった。さんざんムーブを探って、苦手のシンハンドに関して気づきを得た。他にも、コーナーのちょっと膨らんだところにハンドジャムとか、sjさんからのアドバイスで大きな進歩があった。ついでに言うと、普段はフィンガークラックを颯爽と登るsjさんがワイドで悶える貴重な姿を見ることができたのも楽しかった。

お隣では、じゅんさんがN字クラックで大活躍だった。

N字クラック

クラック地獄の谷は早々と尾根の影に入り暗くなる。撤収し、最後は橋の下に移動して3段ルーフ。惜しいところまで行っていると思うのだけれど、またもや敗退。後半のシンハンドのところもちゃんと掃除した方がいいかもしれない。

3段ルーフ

有意義な1日であった。

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